「「おぉっ!!可愛い!!」」
だか一方、隣のコートでは男子達が女子達の衣装に大興奮して真っ赤な顔で一同身を乗り出して見てると、

「はっはっはっ!だろう?これはさるすじから仕入れたとっておきの衣装だっ!!!」
仁王立ちになって偉そうに高笑いしてどや顔の新米に

「とっておきだって・・・」
「うわマジ変態!」
「キモイ」
「セクハラ教師。」
冷めた目で言いたい放題言って斎藤を次々に睨む女子部員達に、

「変態でもセクハラでもなぁぁぁあいっ!!!お前らを優勝させて、そんで部費をガボガボッ頂いてもっといい設備にしてやろうというこの優しい顧問の気持ちが分からんのかぁっ!!!」


「「「全然、伝わりません。(一同即答)」」」

「てめぇこれをインスタに載せて注目を浴びてぇだけだろーが!!この変態顧問がよぉっ!!」
女子達のブーイングに紛れながら未茉も斎藤に詰め寄り怒鳴り散らす。


「その衣装、持って帰ってこれないの?」
ニヤリと下心を露にして男バスキャプテンの橘が彼女・前原に言うと、ギロッとにらまれ、

「嘘だって冗談・・!」
(半分本気だったのになぁ・・・。)

プンッとそっぽ向いて本気で怒る彼女にふと残念がる橘なのであった。


「何がさるすじからよ・・普通にドン・キホーテって袋に書いてあるし。」
「あの若さでこんだけの量のコスチューム買うなんてただのド変態に思われただろうに。」
更衣室では制服に着替えながら女子部員達が終わりそうにない文句を永遠言い始めてる中、

鏡を見ながら肩の湿布を取り替えようと、手を伸ばす未茉を見て、不器用そうなその手から湿布を取り前原が背後から貼ってあげた。

「あ!前原さんありが」
「白石、あんたチア辞めとく?」
「・・ってえっ!?チアを!?」