「今日手伝えなくてマジ悪かったよ!!今から手伝いに…」
「いいよ、もー女子達は終わったし。」
「えっ!?そうなの!?早っ!!!ちゃんと縫えたのかよ」
自分の不器用さを棚にあげ、椎名達の不器用さに疑いの目を向けると、
「「あんたに言われたかねーわ!!」」
と当然みんなに突っ込まれ・・・
「あんたのあの図面で偉そうなこと言ってんなっーの。」
「なんだよ!頭かてぇお前らでも分かるように分りやすく書いてやったのに。」
「・・・はぁっ!?そんながさつな性格だから湊君にも乗り換えられ…あ」
思わずとっさに出てしまった言葉にヤバいと椎名は自分の口をふさいだ。
「んっ!?あ?なんだって?」
「いや…なんでもないわよ。」
「あっ!!そうだお前らに頼みがあんだけど、これ縫ってくんね?!」
でろーんっと生首のもげたルリちゃん人形を取り出すと、
「きゃぁああっ!!なっ…なによそれぇ!!」
女子達は悲鳴をあげる・・
「私達、もう帰るし!」
「あんだよ。じゃやっぱキタローに頼むか!っーかまだ男子達はやってんの!?」
「まだやってるけど…」
「あ?なんだよ急にちっせぇ声で!」
「やってるわよってんの!!!」
「おしっ!じゃー手伝いにいくぜっ!!!」
腕捲りをして張り切って教室に向かう未茉を女子達は険しい顔で見つめた。