「なんていうー・・強引な女・・」

思わず絶句する三上は開いた口が塞がらない。

「翔真、マジああいう女は早いうちに手を打っとかなきゃ痛い目合うぜ。」
最近豹変した元カノに痛い目にあった結城はそう忠告すると、

「お前と一緒にするな。」

最近一段と顔色の悪いキタローに睨まれ、
「ぉおっ!!キタロー!!」
「急に喋るからビビったぜ。」
存在が薄ずきて気づかなかった男子達は心臓をバクバクさせて驚きながら振りかえる・・・・。
「差し入れだ。」
クラスのみんなにお茶とお握りまで用意されてあり、
「いい奴なんだか、怖い奴なんだか・・・」
謎に思いざわめくも、お握りを口にすると、
「うわっ、なんだこの優しい味はっ!!」
「絶妙な塩加減だな!!」
美味しくて驚いていた。

そんな光景に微笑む翔真を見て三上だけは、
(なんかあったな…絶対。)
ため息をついた。