顔も性格もプレーも似てないはずだよ。’
‘あたしは兄貴が世界で一番嫌いだからね。’

未茉が言った言葉が匠は気になり、確かめたかったことと話したかったことを尋ねに部屋に向かった。

コンコンッと扉をノックをすると、
「空いとるで~~」
てっきり未茉が戻ってきたと思って同室の静香がそう返事をするも、
「ん?アイツがノックなんやする礼儀のある人間ちゃうわな。」
思わず冷静に考え、
「誰やー?」
扉越しに聞こえてきた質問に
「星河です。あ、匠の方です……」
その声の主にベッドで寛いでいた静香の心臓は飛び出て勢いよく立ち上がり、

「た・た・た・匠さんっやて!!?」

静香は脳内パニックを起こしたのだった。
(夜は何が起こるか分からんいうてたけど!!!まさかっ!!あっちから夜這いに来るやなんて!!!なんちゅー展開の早さなんや!!!)

「入っても平気?」
「も・・もちろんやっ!!うちはなるようになる覚悟やでっ!!」
妙な宣言をしながら迎え入れると、
「・・?あれ未茉は?」

(同室の存在を確認っ!!!こ・・・これはまさに・・・)
ドックン!ドックン!波打つ心臓に静香は、
「み… 未茉なら今日は翔真のとこで寝るんとちゃうかなっ!?」

「え?」