「なんだよなぁー。」
しばらくするとチッと舌打ちしながら未茉は電話を切って戻ってきた。

「湊来ないって?」
「いや、翔真が出なかったからわかんねーけど。」
「・・・は?!あんた湊に電話したんじゃないの?」

「したんだけど、ユリが出た。」

「「はっ!?」」
まさかの返しに一同は声を揃えて驚いた。


「・・・なんで湊の電話に前園がでるのよ・・・」
なんか嫌な予感にひきつりながら未茉に尋ねてみると、
「なんか全然追い付かねーみたいだからユリも手伝ってるらしー。あたしも終わったらいかねーとな!」
再びあぐらをかいて二つ目の特大おにぎりを頬張り始めると、


「ここまで鈍いとマジ恋愛もうまくいくのかもなぁー案外。」
無駄な焼きもちとか心配とかしなくてよさそうだもんな。と田島はしみじみと頷いていると、

「いやーでも普通に自分の電話に女を出させる神経ないわー。ちょっと湊に引いたわ。」
「っーかそれよっぽどじゃない?」
「白石、お前一体何したんだよ・・相当嫌われてるぞ。」
大成女子軍団は軽く引きながら未茉を見ている。

「マジで湊、ユリに乗りかえたんじゃない?」
黒い疑惑を本人には聞こえないように呟くと息を飲んだ。

「ぶっあーっははははっ。うちが湊に話を詰めたから未茉の幸せを願って湊も潔く身を引いたんやな!?」
一件落着やなっと自分のしたことにどや顔で頷く静香に

「ん?なんの話?」
未茉は全く意味が分からず、
「なんや思ったよりあっさりやで!!あんたのこと対して好きやなかったのかもなっ!!!ガハハハハッ!!!」

「アイツ、ぜってぇー親友じゃないな・・・」
なぜか嬉しそうな静香を見ながらみんな呆れた視線を送っていた。