「分かった。もう意地悪しない。ごめんね。」
反省するようにしょんぼりして謝る翔真を見てると、

「ずりぃっ!!」
「え、何が??」
「そんな顔されると、スケベを許したくなるだろっ!?」

思いもよらない未茉の発言に「ぷっ」翔真は吹き出すように笑い、
「なんで笑っ……んっ」

髪先を一本一本さえも愛しそうに優しく持ち上げ背中に手を回して翔真は目を閉じて怒る彼女の唇を塞ぐように優しくキスをする。

ムカつくのにしてほしいどうしようもない翔真への想いが見抜かれてることが悔しくて、でもどうにもならなくて、その胸のシャツをぎゅっと掴みながらキスされたままーーベッドへと押し倒され、

唇を少し離すとそんな熱っぽい頬と、少し潤んだ目で横たわる未茉にまっすぐに見つめられた翔真の首に両手を回すと、

「ずるいのは、未茉ちゃんだよ。」

またゆっくり目を閉じて唇を近づけると、




「・・・おい。」


「「ん?」」
互いの声とは全く違う野太い声が頭上のずっと上から降ってきたのに気づき固まる二人は目を開けてぱちくりと互いを見た後、

「「あ・・・・」」

心当たりのある声と気配を感じて見上げると、そこにはミーティングから戻ってきて怒りに震えて仁王立ちに腕を組む

「てめぇら・・・・。人のベッドで何をしてやがる・・・・!!!!」

マイクの怒りの一撃が二人を待っていたのであった。

「まぁ、そういうオチが来るとは思ってたけどね。」
と言う翔真には更なるゲンコツが飛んだ・・・