TIPOFF!! #LOVE AUTUMN





「君はあんなに簡単に持ち上がるの凄いね。たくさん練習したの?」
「おう!毎日練習してるぜ?」
「そうなんだ!」
「見ろよこの傷をよー」
その子は腕をまくりあげて傷の説明と自慢を始めてると、

「あっ!!」
突然その子は時計を見て大声をあげたので翔真もびっくりした。
「なに?どうしたの?」
「もう帰んなきゃパパに怒られる!」
急いで荷物をナップサックに詰め込み始めてる。

「おうちどこなの?送っていこうか?」
翔真母も心配そうにしゃがんで尋ねると、
「おうちは東京だ!今パパがこっちで試合があって一緒についてきてんだよ!!」
「まぁ、試合?」
すぐそこの体育館で試合をしているらしい。

「じゃーなっ!!」
小さな体には不釣り合いなバスケットボールを抱えながらその子は足早に帰っていく。
「えっちょっと待っ…」
あまりの足の早さに翔真の声は届かずも、急にピタッと足を止めて振り返り、

「もしお前がバスケすげーうまくなったらうちらの仲間にしてやってもいいぜ?」

「え?仲間?!」
「おう!世界征服のなっ!!」
後ろ向きで走りそれだけ言い残し去ってくと、
「世界…征服…」
むしろ争いごととは無縁な翔真にはなんともピンとこないワードだった。

(世界征服には色んなとこに仲間がいた方がいいしな。アイツ言うこと聞きそうだしな!)
邪な考えで走ってパパのいる体育館にその子は戻っていった。