「とにかく本題に戻るけど、白石の自由奔放な気まぐれさに期待していた翔真は傷ついたっていうわけだよ。」
一呼吸置いて一度冷静に話を戻そうとする三上は、

「それに翔真、凄い嬉しそうな顔して付き合えそうだって喜んでたぜ。」
「…」
「付き合うって言って今は付き合えない結果になってしまったのならば、それは白石が悪いのだから誠意を込めて謝れば、翔真も……」と言いかける途中で、

「どこ行くんだよ!?」
何かを閃いたように未茉はダッシュで走り出していて、
「教室っ!!!」

「「はぁっ!!?」」
置いてかれた三人はひきつり、唖然としたままその場に取り残された。
「教室って・・・授業中だぞ・・。」
そんな言葉も彼女の耳に入ることはなく、


「頼もーーっ!!!!」

ーーガラッ!!!
ホームルームをエスケープしたにも関わらずそんなことお構いなしに未茉は勢いよく教室の扉を開けて入ってくと、

「こぉらぁあ!!!白石ぃっ!!!この担任様の授業をサボりやがってこの野郎!」
ゴンッ!!と担任からの一撃が頭に食らわれ、
「イッてぇえ~~」
「当たり前だッ!!!」
涙ながらに頭を押さえるも、

「っーか!!みんなにマジでお願いがあるんだっ!!!」

そんなことはお構いなしに教壇に立ってみんなに大きな声で伝える。
「ぬぁんだぁ・・?!」
新米は驚くと、目をぱちくりさせるクラスメイトに言い放った。