文化祭と国体までの白石未茉の毎日は凄まじく忙しいものがあった。

「おはよぉ~!!」
まず朝6時前から体育館で朝練が始まり、キタローが出迎えてくれる・・・が、
「おはよう白石。」
「おわっっ!!お前クマがすげぇし顔色わりぃぞ!!!」
「なんてことない…」
明らかに寝不足なのか、目の下にクマを作り、いつも以上に顔色も悪くいつも以上に陰キャ漂うキタローに驚く。

「文化祭まで調理部の準備優先してもいいんだぜ?!しかもクラスの文実もあるしよ!朝から晩まであたしに付き合って、マネージャー業までやってたら身体壊…」
「大丈夫だ。鍛てるから」
キラリと片目を輝かせて、さっさとマネージャー業に取りかかるが、
フラッ・・・!
「うぉいっ!キタロー!!」
疲れからかヨタヨタと歩くと転がっていたボールにつまづき転んでる・・・


そして8時になると30分間チアの練習が始まり、
「白石さんってば…♡♡」

「あ??」
なぜか一年女子達の熱い視線を感じ首を傾げると、
「昨日も星河兄と一緒だったでしょ?見ちゃったわよぉぉっ!!もうっ!!幸せ者!」
ひそっと耳元で甘い小声話をされると、
「一緒だったけど・・・」
「「きゃぁぁあっ!!ハピネス!!」」
「うるせぇっ!耳元で大声だすなよ!!なんだよハピネスって頭おかしいんじゃねーの!?」

「ほらっ!!!そこ一年!!!何喋ってんだよ!!次合わなかったら走らせるからなっ!!!」
指揮を執る矢野にキレられ、
「「えーーっ!!」」
結局校庭を走らされるハメになる・・・。