TIPOFF!! #LOVE AUTUMN






「痛みも我慢強い健があんなに痛がるなんて、俺初めて見たから心臓止まるかと…」
言いかける匠の胸ぐらを掴み、顔を近づけて
「それで!?それで!?健兄は大丈夫なの!!?」

「お…落ち着けって…!!」
「これが落ち着いてなんかいられるわけねぇだろ!!!っーかそもそも健兄はどういう状態なの!?」

「弟の俺が聞いてもはっきりしたことは言わないんだよアイツ…」
寂しそうに視線を落とした匠に未茉はその手をゆっくりと離した。

「先月手術をしてたみたいで、骨が正常にくっつくまで今リハビリに励んでるんだけど、それまで無理しちゃいけないのに、この前無理したから…」

「まさか翔真との勝負なんかに本気出してたんじゃねーだろぉな・・・」
未茉はひきつりながら思い当たる節に責任を感じると、

「あんなことって…。お前にとっちゃそうかもしれないけど、健にとっちゃ大一番だよ。未茉が選んだ男なら尚更。」

ベンチに横になりながら匠は優しい目で未茉を見つめた。
「健は小さい頃から誰よりも、何よりも、お前のこと大事にしてたんだから。」

「……!」

「それを高校行ってポッと出の湊に取られてみろ?相手は東京ルーキーでな。」
「う~~~~ん。確かにな・・・」
腕を組みながら冷や汗を垂らしていると、

「俺だって未茉が好きだぜ?でも健の好きっていうか、愛にはなんか太刀打ち出来ないよな。かなわないっつーか。多分嵐もな。」

「…その重さはあたしでも分かるよ。健兄の想いって特別だったなって分かる。」

珍しく未茉もその想いの深さをはかってる様子に、

「でも、湊を選ぶんだろ?」
「あー、うん。ちゃんと言おうと思ってる。」