「しかし、お前は本当にあたしでいいわけ?」
「?」
思いもよらない彼女からのクエッションに驚くと、
「あたしは多分ユリ程お前のこと好きじゃねーよ。」
「うわっ・・・・。なんだろ。この複雑な気持ち・・」
気持ちいいくらいにあっさりと言い放つ彼女に正直嬉しいのか嬉しくないのか自分でもよく分からず戸惑うが、
「うん・・まぁ、いいよ。俺が凄い好きなわけだから。」
「あ?誰を?」
「誰をって・・未茉ちゃんに決まってるでしょう・・この話の流れで他に誰がいるっていうの・・・」
コート以外では天然と鈍さの塊の彼女にまた頭を抱える。
「だっておめぇーを泣かした超つえー可愛い女がいるんだろ?」
「・・・・。ああ・・・その話ね・・」
一瞬何を言われてるか分からずすっかり忘れてた話に翔真も苦笑いをする。
「ま、お前がそんなにあたしのことしつこく好きならあたしはそこそこの好きでも大丈夫なんだな。」
鈍いけど大事なとこはちゃんと分かってるんだか、自分の想いは伝わったのか謎な翔真だったが、憎めずとことん振り回される彼女に、
「うん。いいよ。」
お手上げしたように微笑む。