「うっ…うっ…」
突然ポロポロと涙を溢すオギタクに、
「どっどうしたんだね荻山君…」
「あの人…未茉さんの想いの方ですよねぇ…」
「あ…あぁ…湊君かい?仲良しだよ。あの二人は東京新人王に二人で輝いてるしね。」
「うっうぁぁあーーっっ僕が王子様のはずなのにぃぃい!!なぁんでぇえぇっ」
目の前の手すりを叩きつけて泣き出すオギタクに周囲の痛い視線が送られる・・
「おっ・・・荻山君っ!!!」
「あっ!!いたぞ!!オギタク!!!」
そこへサッカーの試合の前半が終了し、体育館へと探しにやってきた仲間達に発見される。
「お前が勝手に試合抜け出すから点返されちまったぜ!!ほら帰るぞ!!」
「やだぁぁあ!!僕は未茉さんの試合を…」
やだぁぁああっと泣きながら仲間達に引っ張られていく・・・。
「あっルリちゃんが…ルリちゃんがぁあああっ…」
「天才って変人が多いって言うからなぁ・・・。」
小倉は苦笑いでオギタクが連行されてく姿を見つめていた・・・



