「ちょっとぉ!!湊君だけじゃ飽きたらず、スター兄弟まで次から次へと男から声かけられやがって・・・しかもいい男ばっかり!!!あんた何様なのよぉ!!」
菅原はひきつりながら未茉を睨み怒鳴り散らすが、

「んあ?」
「ちょっと湊君っ!!湊君は今もこの子のこと好きとかないよねっ!?」
恐る恐る確かめるように菅原芽衣は翔真に尋ねると、
「え?好きだけど…」
もちろん即答で答える。

「なんでぇ!?私達運命の相手じゃなかったの!?名古屋で1on1した時からずっと互いに忘れられない仲だったじゃない!!」

「残念だったな!!翔真を骨抜きにした女は、お前じゃなかったんだよ!!」
「そっそんなぁあ…」

ガーーンッ!!!

とショックで心をボロボロにし、コートに手をつき倒れこむ菅原を見て、

「おっ、試合前にいいダメージ与えてんじゃん。」
あははっと田島がナイスっと笑っていると、
「くぅっ・・・」
唇を噛み締めて動けずにいる。

「くっはははっ!!ほな千葉さんも終わりやなっ!!それにな、この女は筋金入りの魔性女やで!」

なぜかどや顔で未茉の肩を組み静香が菅原に言い放つ。

「ええか?未茉は東京中の男をその気にさせといて最終的には‘わかんなぁぁいっ’と蛇の生殺しちゅーやつや!」
「なんて奴!!!そ、そ、そんな奴に湊君は…!!騙されてる!!」
「ああっ!?」
全く会話の流れを分かってない未茉は眉間にシワを寄せている。

「あーそれ間違ってない。な?」
コートの外では健は腕を組みながら笑い隣にいる翔真に尋ねると、
「そうかもしれないですね・・」
苦笑いでつい本音をぽろりと溢していた。