「拓哉!!これからあたし試合なんだぜ!見に来いよ!!」
「えっ!!ぜぜぜっぜひっ…!!」
「やった!」
「俺…、バスケ初めて見ます…!」
「マジか!?あ、お前試合いいの?」
「はい、ちょうど交代なんで。」
「そっか♪」
「「よくねぇだろぉぉおおっ!!」」
「「きゃぁああっ…」」
監督やベンチ選手達の観客達の悲鳴のような声がこだまするも、二人は体育館へと走り去り消えていった。
体育館にオギタクを連れだってやってきて、バッグからバッシュを取り出すと、
「あっ…!その靴は…!!」
オギタクが拾った靴を見て目を輝かすと、
「ああ。これがあたしのガラスの靴だぜ!」
ニッと微笑むと、チームジャージを脱ぎ、ユニフォーム姿になると、
「そんでこれはあたしのドレス姿だぜ!」
「素敵ですっ…!!!」
「コートはあたしの城だからな!!よく見とけよ!拓哉!!」
そう彼女が飛び込んでいく姿を、魔法にかけられたように拓哉は眩しそうに見つめていた。



