TIPOFF!! #LOVE AUTUMN





「あれ、未茉。」
体育館に到着し観客席に向かう莉穂と会うと、
「湊君と一緒じゃないの?」

「ああ。ユリと来るよ。」
すると莉穂の視界には遠目から翔真と一緒にやってくる二人が映り、睨んだ。

「ユリさんとってなにそれ。信じらんない…そんなんで仲直りはできた?」
苛立つところだが、心なしか元気がないように見えて莉穂は深く追求はしなかった。

「仲直りっーか、キスをしてくれなかった理由が分かったよ。あたしがハッキリしねーから翔真にもハッキリしてもらえねーってことが分かった。」

「…」
「そろそろマジで決着つけねーと自分の心が限界だな。」

「……泣いたの?」
睫毛についた涙の滴と少し赤くなった目蓋を見て莉穂は気になった。

「ああ。翔真が触れてくんないの寂しくて涙が出てきちゃったぜ。」

照れ隠しのように舌を出して笑う未茉だが、強気な彼女が寂しい、なんて言葉を口にすることに驚いた。
「んあ?泣いたからって試合には勝つぜ!しっかり応援頼むぜ!!」

寂しい表情から一変、すっかり気持ちを切り替えて、強豪との試合に笑顔で更衣室に向かう彼女に莉穂は不安を覚えたが、


「わぁぁああっ!!すっげージャンプ台なんかあんじゃんっ!!!さすが大成っ!!!」

コートでは倉庫から引っ張り出してきたジャンプ台をリング前に設置して未茉はハイテンションで騒いでいるのを見て心配いらなそうだと苦笑いを浮かべた。


「あ、白石さん!ダンクは急にやったら怪我する……」
気づいた早乙女が止めようとするも、
「へっき!へっき!あたしダンクなんて何万回と見てきてんだから感覚分かるからっ!!」
忠告も聞かずに念願のダンクに目を輝かせてる。