TIPOFF!! #LOVE AUTUMN






「俺もうまくボーダーライン引けない。」

「ボ・・・?」
難しい横文字にずるっと鼻水すすりながら聞き返すと、
「ボーダーライン。線引きね。」
「ん?ああ」

「彼氏だったら容赦なく踏み越えられることあるよ。今までみたいに好きなようにキスしたりどこまでも触れあえるけど。」

「……」

「未茉ちゃんの中で少しでも健さんを思う気持ちがあるなら俺らもある程度、線引きした方がいい。これ言わないでおこうとしたけど、変にこんな風に空回っちゃうからさ。」

違和感の正体がそれだったことに未茉はようやく気づいたと同時に、


「翔真っ!!」


バス停に止まっていたバスから降り、翔真に気づきひょっこりと軽い足取りで現れたのはユリだった。

「え。なんでユリが…」
「来るか迷ったんだけど、白石に来いって言われてちょうど翔真に会いたかったし来ちゃった!」
驚く翔真の腕を引っ張りながらくっつくユリに、

「ちげーだろ・・。翔真に会いに来いなんか言ってねぇだろ!バスケ見に来いって言ったんだよ!!このアホッ!!」
ベシッ!とユリの頭を叩きながらキレると、
「いったぁぁ~い!」


「朝からうるせーぞ。未茉。」

その後ろから星河兄弟の健と匠とがやってきて、未茉の頭をガシッと片手で掴みながら健は連れ去るように歩いてく。

「…!健兄!匠兄!」
「あっ・・!?お前その顔どうした?!」
「ちょっとな」
「ちょっとな、じゃないだろ…全く未茉は」

「……」
あっさりと健に連れて行かれる未茉の後ろ姿を見る翔真の横顔は寂しそうで、思わずユリも声をかけられずにいた。