「わりぃー!!遅れたぁっ!!!」

ようやく買い出しを済ませ学校に戻った未茉は、ガラッ!!!と勢いよく教室の扉を開け、
「おせぇーだろっ!!白石っ!!おめぇはどこでサボって・・・」
言いかける結城は、未茉の顔面の傷とアザのある血のついた服を見て唖然とした。

「「「どっ・・・どうしたんだよ!!白石!!その顔はよぉっ!!!」」」
クラスメイト達にも衝撃が走りどよめきながら駆け寄るも、
「喧嘩!」
「け・・喧嘩って・・!!!」
あっけらかんと答える未茉に再び一同唖然とするも、

「あーへっき!へっき!たいしたことねーから!ほれ。買い出し。」
「たいしたことなくねーだろ・・顔腫れてんじゃないか…」
普通に考えて事件にでも巻き込まれたんじゃないかと心配する三上の前を

「何があったの?」

深刻な事態を予想した翔真が割り込み尋ねた。

「だから喧嘩!」
「なんで?」
スマホを置いて出ていき数時間も帰らなかったことを心配し、怪我して帰ってきた彼女を見て平常心でいられるはずはなかった。

「もーいいじゃん!本当になんでもねーし痛くもねーから!」
話すのも面倒くさそうに作業に入ろうとする未茉の手を引っぱり、
「し…翔真!?」
教室から無理矢理連れ出す翔真に、
「やだって離せって!早く作業進めねーと翔真って~~~!!」
叫ぶ未茉を容赦ない力で引きずられながら廊下へと連れ出されてく。