「たっでぇーまぁっ!!!」
病室の扉を大声で開くと結城達が「隠せっ!」と慌ててガサガサッと音を立てて隠している。
人を追い出して何をしていたのか検討がつく翔真は苦笑いしていた。
「ん?なんだ。」
「なっ・・なんでもねーよ!なっ!?」
和希と結城は焦りながら口を揃えて頷いてる。
「あ、なんか仲直りしてる」
二人の空気に気づいた三上は少しホッとしたようだ。
「っーかなんで全部コーラなんだよ・・!!!」
持ってきたコーラ五缶に夜はコーヒー派の結城は苛立ちを見せる。
「白石!!おめぇだろ!!」
「あ?買いに行ってやったのになんて言い草だコラ。」
「まぁまぁ・・・」
「よぉーーしっ!乾杯じゃっ!!!」
なぜかノリノリの未茉が音頭をとりみんなに持たすと、
「なんの乾杯なんだ・・」
と三上は呆れるも、渋々みんながコーラを手に持ち蓋を開けると、
ぷっしゃぁああああっ・・・・!!!!
「うわぁぁぁああああっ!!!」
蓋を開けた瞬間、結城のコーラの中身の炭酸が爆発したように宙を舞った。
「あはははっ!!当たりぃー!!!!」
顔面びしょ濡れになる結城を指差して未茉は腹抱えて笑うと、
「嫌な予感はした・・」
と呟きながら予期していた三上に、
「白石てめぇっ!!!ふざけんなよっ!!!」
怒鳴り散らす結城に、
「うわぁぁっ!!結城!!やべぇーぞっ!!」
和希は突然大声をあげ、コーラまみれの布団を引っくり返すと、
「「あ・・・・」」
さっき隠したエロ本達がコーラまみれになってしまっていた。
「ん?」
未茉が覗きこもうとすると、翔真は後ろからパッと両手で目隠しする。
「何すんだよ!翔真っ!」
「いーの。」
「あぁぁあっ!!!俺のとっておきがぁぁあああっ!!!」
と叫び散らしてる所へ、
「白石さんっ!!!うるさいわよっ!!何騒いでるのっ!!!」
ガラッ!!と病室の扉を勢いよく開けてズカズカと入ってきたのはポッチャリとしたベテラン看護師独身推定40代。
「ハッ・・・!!」
その看護師がベッドの上のコーラまみれのエロ本を目にした。
タイトルは『狙われた看護師』
「「ハッ・・・・」」
和希も結城も三上も冷や汗が流れるも、
「きゃぁあああああっ!!!変態ぃっ!!!!」
真っ赤になった看護師は身震いし自分の身を守りながら病室を駆け足で出ていった。
「っーか・・俺、明日からクソ気まじいーだろ・・・・。」
そうぼやく和希なのであった・・・。