「お前、健さんとデートなんかしてたのかよ・・・」
聞き捨てならないワードにピクッとしながら今度は結城が追求してくる。

「和希の病院の帰りに飯食ってただけだろーが・・。」
あれがデートと呼ぶなら生まれて何千回デートしてきたことだか・・・と呆れる未茉。

「またまたぁ~~~♡♡♡♡照れることないじゃなぁーいっ!!」
「そうそうっ!!仲良さそうに手なんか繋いじゃってさぁっ…♡♡」
「・・おいっ!お前また星河兄とそういうことしてたのかよ!!」
聞き捨てならない問題発言だと結城がキレ始めると、

「よかったじゃなぁーいっ!!白石さんにも春が来てっ♡♡」
「ねっ!しかも最上級の春じゃないっ♡♡相手が全国スターのあの健さんなんてッ♡」
「ねっー♡♡我が明徳バスケ部の誇りよっ♡♡」

「なんだよ最上級の春って・・・。っーか付き合ってもねーからっ!!ったく。」
朝からきゃあきゃあと盛り上がる一年女子を迷惑そうにはねのけると、
「えーそうなのぉー?」
「なんだぁー。湊君からうまいこと健さんに乗り換えて幸せになれるなっと思ったのにぃー!」

「乗り換え?電車じゃねーんだから・・・」
噂好きのミーハー女子達に呆れてると、
「だって湊君酷いじゃん!あんだけ白石さん白石さんだったのに!」
「「そーそー!」」
さっきまでの態度が一変。急に目くじら立てて怒り始めたので未茉は驚き、

「は?翔真の何が酷いの?」

「何がって・・・桜蘭の前園さんと付き合ってんじゃん!!」