「あははっ。ナイス北!」
どや顔で戻ってくるキタローと翔真はそっと手を叩きあう。

「で、俺らは堂々と女子のチア見るってか。」
監督が来ないことをいいことにみんな男子達は座り込んで女子達のダンスを見ていると、

ギョロと鋭いキタローの視線が男バスキャプテンの橘に飛ぶと、
「ちっ違う違う…!まっ前原にちゃんと揃ってるか見てくれと頼まれてて!!!」
((丸焦げになりたくない。なりたくない。なりたくない。))と男バス部員達と抱き合いながら、慌てて弁解する・・・。


「っーか、話は戻るけどよ翔真。」

「ん?何の話だっけ?」
そんな彼らをよそに結城は、さっきまで話していた男話を未茉のチアダンスを堪能している翔真に持ちかけるも首を傾げる。

「だから星河兄の裸を見てキスマークつけられてたら完全アウトっー話!」
「ああ……」
一気に現実に戻されるシュールな話に翔真は体を丸める。

「でも白石はヤってないだろ。どうせ星河兄にからかわれたんじゃない?ドSそうだし。」
ことごとくドンピシャで察しのいい三上。

「まーそうだろうけどね。」

「っーか俺、後で説教してやるよ!!白石に!!」
調子のいい未茉にムカムカしてくる結城。
「いや人のことより結城は彼女と早く仲直りしな。」
「うん。自慢の巨乳彼女なんでしょ?」

「胸だけだ。アイツは。」
「「・・・・・。」」
そう言い放った結城を二人は冷たい眼差しを送り、
「説教してやりてぇな。」
「な。」