「ねぇ三人ともお昼持ってきた?」

そこへ未茉がいない間に…と、現れたのは一年の調理部女の子達二人だった。

(ほらな。来た来た。)と女達を見て三上は頷いた。

「今日キタロー君のパンを購買用にたくさん焼いたんだけど、余っちゃってよかったら食べない?」

「うぉっうまそー!いるいる!」
バスケットに入れられた艶々の香ばしい匂いを漂わせるイチゴメロンパンを結城は早速食べている。

「うまっ!」
「本当ぉ?!嬉しいぃ!!」
「たくさん食べて!!湊君も!よかったら」
調理部というのが納得できるくらい可愛らしい雰囲気の二人が空いていた前の未茉の席に腰かける。


「俺、外出るよ。よかったらここ座って。」

「え……」
予想外だったのかパンも食べずにあっさりと席を立った翔真に
「言っとくけど手強いぜー?翔真は。」
パンを頬張りながら結城は二人の魂胆など見透かしたように忠告すると、

「そっか。他校にあんな可愛い彼女いて、学校には白石さんいたらうちらなんて入る隙ないのかなぁ?」
悲しいため息ついてると、
「は?他校??」

「え、湊君って白石さんを振って桜蘭の美少女エースと付き合ってるんでしょ?」

「「!!?」」