「翔真、翔真。」
寝てる翔真を優しく呼び掛けるユリに、
「寝かしといてやれば?翔真はもう宿題終わるし。」
「でもこんなとこで寝たら風邪ひくし体寝違えるでしょ」
「そんなやわじゃねーだろっ!」
あはははっと未茉は笑うと、
「翔真は意外とデリケートだよ。風邪は引きやすいし疲れたまるとプレーに影響……」
「お前さ、翔真の心配するなら自分の心配しろよ。」
「!」
呆れた顔した未茉にユリは触れていた手を躊躇した。
「し・・白石・・」
一気に緊張の走る結城は思わず引きつった。
「別に関係ないじゃな…」
「あるだろっ!!?」
「!」
「一緒のチームメイトなんだからよっ!!お前、本選も出ねーつもりか!?」
「…だから今は……」
「今はなんだよ?練習はしてんのかよ!?」
「バスケ続けるか分かんない。」
「あ?」
「私やってもバスケは高校までって決めてたしこんなにメンタルボロボロにしてまでやることないと思ってるから。」
「……お気楽だな。」
睨む未茉のその低い声の一言に翔真がようやく目を覚ました。
「……??あれ」
その滲む視界にユリがいることに驚いた。
「だったらその体も能力もうちの弟に分けてくんね?」
握っていたシャーペンを気づくと更に強い筆圧でノートに押しつけるとパキッと芯を折っていた。
「……は?」
「バスケしたくても出来ねー奴もいるのに、自分で戦える能力を持ち合わせてる奴が向き合う強さもねーのか。」
「…別に自分の才能も自分自身もどう生きようと他人には関係ないじゃない。」
「関係ない?お前を待ってる仲間がいんじゃねぇーのかよ!?」
「ーーほっといてよ!!!」
「ああそうかよ。じゃ目障りだからこっちが消えっか。」
吐き出すようなため息をついた後、立ち上がって未茉はリュックを背負った。



