TIPOFF!! #LOVE AUTUMN





ザアァァァァッーー!!!

帰る頃には一気に強まったどしゃぶりの雨に、
「なんじゃこりゃやばっ!!」
体育館の窓を打ち付ける横殴りな雨を見ながら、
「傘ねーよ!誰かのパクるか。」
未茉は傘立てを物色し出すと、
「こら。」と翔真に怒られ、
「未茉ちゃんこの後病院?俺らご飯行くけど一緒に行かない?」

「行くー!!!♡どっこ行くのー!?」
お腹がすいた未茉は翔真に飛び付き抱きつくと、
「どこがいい?」
「んー!がっつりしたメシ!!」

「「・・・・。」」
端から見たらただいちゃついてるようにしか見えない二人に結城と三上は、
「二人で行けよ・・」
「行け行け。遠慮すんな。」
冷たい視線で言い放つと、

「いや、みんなで行こーぜ。」

珍しく翔真が強めに言うから、三上は驚いた。

「宿題もやらなきゃなんねーって結城言ってたじゃん。」
「あ・・」
その遥か昔に聞いたようなフレーズに未茉は凍りつく。

「「「あ?」」」

三人はまさか・・・と嫌な予感と共に固まりながら振り返り未茉を見る。