明徳高校バスケ部は基本的に休みなどなく、次の日ももちろん一日中部活で外の日陰で翔真達と昼休憩を取りながら、

「で、健さん大丈夫だって?」

「うん。心配して電話損だぜ。」
「健さんの“大丈夫”はあてにならないからな…」

心配そうにぽつりと呟く翔真に聞いていた結城は貧乏揺すりをしながら、
「しょ・う・まぁ~~~~!!!!」
イライラが頂点に達したのか、もう我慢ならまいと、弁当箱に勢いよく箸を置き、
「お前はライバルの心配する前に自分の心配しろよっ!!!」
翔真の体を揺さぶりながら目を冷まさせようとしている。

「何度この女にお預けくらわせられてんだっーつーの!!!」

指をさされた未茉もムッとするも、
「でもホント俺こんなに付き合うか付き合わないかで揉める二人始めてみたな。」
男女交際のいい勉強になると言わんばかりに三上は呟いた。

「うっせぇーなっ!!もーっ!!ほっとけよっ!!いずれは翔真と付き合うっーの!!!」

「・・・あ?なんだそのいずれはって・・・」
聞き捨てならねーと、結城の怒りは更にMAXへと達すると、
「白石の中ではほぼほぼ翔真で決まってるが星河兄と近々けりをつけるんだろ?」
「そぉーゆーことっ!さすが三上っ!バカ結城とはここがちげーな!ココが!」
頭を指しながら舌を出す未茉とぎゃあぎゃあ言い合う二人を横目に壁に寄りかかり、やけに静かな翔真の横顔を見つめる三上は、


「なぁ白石、翔真と付き合ってみたらどうかな?」

「「はっ!?」」
思いがけない提案に言い合ってた二人はピタッと口が止まり驚き、翔真もまた少し驚いた。