『大丈夫だって。来週練習試合があるから念のため診察してもらったんだよ。』

家に帰って健に電話をすると、心配などありがた迷惑な様子だった。

「翔真も心配してたからさー。」
『翔真もって・・・。あいつは俺に塩送りすぎだ。』
「どういう意味だそれ。」
『まんまの意味だろ。そんなんだと本当に欲しいもの手に入らないぜ。ったく。』
「は?」
『わりぃ、そういうの付き合ってる時間ねーんだよ。寮戻ってきて色々やることあんだよ。もう切るぞ。』
「なんだよ!せっかく心配してかけてやったのに!」
『・・・やったのにってお前・・・・。』

「大体、こっちの病院に来るなら一緒に帰りゃよかったのに。わざわざバス途中下車しねーで。」
『あーそんなに一緒にいたかったか……わりぃな。』
「ち・げ・ぇ・よ!!!」

『清二さんも遠征中だし、とにかく和希が入院中しっかり留守頼んだぜ?何かあったら俺もすぐ行くから。』
「ん。さんきゅー。」
めんどくさそうに話すもなんだかんだ最後は兄貴として優しく締めくくる健に感謝するも、

『おー。じゃー愛してるぜ。』

「あ・・・!!?」