すぐに禅と一緒に和希が運ばれた禅の両親が経営する病院へと向かった。
「半月板損傷!?」
総体戦の決勝で怪我をしてしまい、そのまま入院してしまったようで病室に着くと、和希の左膝は倍に膨れ上がり熱を持ってしまってる。
「うわ・・痛そうだなぁ……」
「ねぇちゃんさわんなよっ!!」
見るからに痛そうな和希の膝に触ろうとすると、ベシッとその手を跳ね返された。
「悪いな禅。」
和希はぺこっと頭を下げると買ってきたリハビリ雑誌を手渡した。
「あっ。なんだエロいのじゃなかったのか。」
未茉はからかうように笑うと、
「それはもちろん、別にあります。」
約20冊くらい山積みされた如何わしいDVDをどーんっ!!と自慢気に執事に運ばせると、未茉はひっくり返る・・。
「こういう時にしかできない勉強もあるからな。」
「ああ、だな。禅!」
「真顔でいうな!!このバカ!!!」
バカ二人に未茉はげんこつを食らわせたのであった。
「で、全治どんくらいなわけ?」
「早くて一ヶ月。」
「なんだすぐじゃん。よかったよかった!」
「すぐじゃねーだろっ!!俺今でもバスケしたくて死にそうなのにマジ最悪だよ!!!」
和希は頭を抱えながら悔しそうに背中を丸めた。
「っーかマジで怪我さえなきゃ勝てたのに…最後の夏だったのによぉ…!!」
拳を悔しそうに握りしめてやるせなそうに涙を滲ませる和希を未茉は抱き寄せて、
「偉い!よくやったよ和希。その気持ち忘れんなよ!高校だって全国に行けるぜ?」
「ですね。」そう頷く禅に、
「それに和希一人いなくて負けるキャプテン禅がへっぽこなんだよっ!気にすんなっ!!」
「なんですか、その言い草は。二度とそんな口を聞けないくらいにめっちゃくちゃに濡らし犯しますよ。」
「めっめちゃおか・・・っ!?」
「禅~~姉ちゃんからかうのやめろってんだろ・・・」
「いや、本気だって。」←大真面目。