「っ・・つーか、俺ら帰っ・・」
妙な空気感に耐えられず結城は立ち上がるも、三上にグイッ!と強く引っ張られ、
「ここで二人きりにさせたら前園さんの思うツボだろ。」
ユリの気持ちにすぐ勘づく三上は小声で引き留めた。
「思うツボって・・・。」
「頼りないかもしれないけど、俺らもよかったら相談に乗りますよ。」
すかさず負けじと三上はそうユリに提案すると、
「…あ、うん。」
しばらくの沈黙の後、ユリは気まずそうに立ち上がり、
「やっぱり私帰るよ翔真。友達来てるしね。」
「え…大丈夫?」
「うん。」
何か言いたげだったがユリは逃げるように部屋を出ていってしまった。
「俺らが来てるの計算外だったんだろうな…」
閉めていった扉を見て三上はポツリと呟くと、
「いいのかよ翔真・・追い払っちゃって」
美人を尻目に気の毒そうな結城に、
「えっ・・結城、白石と翔真が引っ付いて欲しいんじゃないわけ?」
「そりゃ欲しいに決まってんだろ!!?」
「あのまま俺ら帰って弱ってる彼女と翔真を二人きりにさせるの?」
「う・・・・そっか。」
鋭く冷静な三上の対応に結城は脱帽した。
「まずかったかな?」
だが念のため三上は確認すると、
「いや。俺がしてあげられることは限られてるしね。」
「しかし・・前園さん間近で見たら可愛かったな・・・」
腕を組みながらしみじみと結城は思い返しながら言うと、
「うん。俺なら白石より前園さんに行くね。空気読める大人な感じだし。」
「三上・・・お前それ言ってることとやってること逆だぞ・・」
「翔真の応援してるだけだよ。」
二人のやりとりに翔真はほっこりと笑った。



