一方その頃、翔真も自宅に帰宅すると、
「翔真、お帰りー。」
母が玄関に出迎えてくれると、よく見慣れたスニーカーが二足置いてあった。

「ただいま。あれ?結城達来てる?」
「うん。部活帰りに寄ってくれてずっと翔真の帰り待ってくれてたのよ。」
「そうなんだ。」
「なんだー。未茉ちゃんも連れて来てくれたらよかったのにー。ケーキ食べて貰いたかったなぁ~」
今日もケーキを焼いていた母は残念そうにそう呟くと、
「あははっ。伝えとくよ。」
自分の好きな子に会いたがる母に少し嬉しそうに笑いながら自分の部屋へと入ってくと、


「おう。翔真っおせーじゃん!!」

なんだか久しぶりに感じる結城と三上が寛ぎながら出迎えた。

「あ、なんかまた変なの見てる・・・」
部屋に散らばるピンクな雑誌とiPadの動画に苦笑いすると、
「おう!いいの手に入れてきたから回すぜ!」
「いや当分必要ないくらいいいもの見てきたから大丈夫。」
にこっと笑う翔真に、
「おっなんだ!?すげーの手に入ったかっ?!回せよっ!!」
「絶対だめ。」
飛び付く結城を冷たくあしらった。