品川駅に到着してバスを降りると、ロータリーでは東京代表が集合した。

「よしっ!!じゃー本選まで約一ヶ月!!東京代表に恥じないようにそれぞれの高校で活躍するように!!」
「「はいっ!!」」
「よしっ解散っ!!!」
「「ありがとうございましたっ!!!」」
最後の最後まで神崎に仕切られると、工藤監督は入る隙もなく解散となる・・・

「いやぁ~神崎監督は美人で強くていいなぁ~」
「ほんと怒られてもちっとも苦じゃねー。むしろ幸せ・・」
大成の男子部員の言葉が耳に入ってしまった工藤は、
「明日からは格別な幸せが待ってるからなぁ~~~!!!覚悟しとけぇ~~~!!!」
眼鏡を光らせて部員達をびびらず工藤監督にゾグッ!!と身震いする男子部員達であった。

「監督はこのあと桜蘭に戻られるのですか?」
気になった田島が尋ねると、
「前園のこと気になるしな。本選ではやっぱりアイツがベストコンディションで来てくれたらいいけどな。」
「ですね。宜しくお願い致します。」
去ってく監督に田島達は一礼した。

「さぁーてっ!!あたしは明徳に寄って帰るっかなっ!!」
未茉は荷物を背負いながらそう意気込むと、
「じゃ、俺もそうしよっかな。」
すぐ後ろにいた翔真がにっこりと微笑んでることにハッと気づき、

「しっ・・翔真君っ!!!」

「君・・?」
振り返って慌てふためき妙な呼び方をする未茉にぽかんっとする翔真。