TIPOFF!! #LOVE AUTUMN






「よしっ!!じゃー男女共に晴れて東京国体参加っーことでこれから合宿所戻って荷物取って解散だが、来月の国体まで各自の学校で今以上に研きかけてくるように!!」
「「「はいっ!!!」」」
工藤監督の言葉に部員達がしまった声で返事をすると、

「なんかあっと言う間だったなぁ~~。」
「せやなぁ~。」
未茉は体を伸ばしながら普段は宿敵の奴等の中に交じって戦う不思議な国体予選の数日間にも関わらず妙な充実感を覚えたものであった。

「未茉、俺ら実家帰らないで寮に帰るから品川じゃなくて途中の駅で降ろさせてもらうから。」
すぐ前の座席に座っていた匠が立ち上がりそう言った。
「えっ、そうなの!?ママ会いたがってると思うよ。」
「健が一年達の心配してるから。」
「そっか。」
ふと前の座席で一人誰も近づけさせない空気で座ってる健に目をやると、
ーーーシャッ。
一番の声援を送られているのにも関わらず、地上の女の子達に目もくれずバスの窓カーテンを閉めながら肘ついて、怪我と次の試合までのリハビリが間に合うか考えているのかがピリついた背中が物語っていた。

(好きだとかキスとか人にしたくせにあたしのことなんかこれっぽっちも頭にねぇーんだろーなぁ。健兄って。まっいっか。)
ふぁぁあっ・・・と眠気に襲われた未茉はカクッ・・と寝落ちしてしまうと、

東京へ向かう帰りのバスは王子学院高校前駅に到着し止まった。