「おせぇーぞっ!!おめぇら何してたんだ!!!」

すでに部員達が乗り込み未茉と静香待ちのバスの前では神崎監督が痺れを切らして待っていた。

「す…すんまへんっ!!ちょっとお腹が痛くなってんトイレに……」
「嘘っぽい言い訳はいいから早く乗れっ!!!」
神崎監督に竹刀で未茉と静香はお尻を叩かれ、
「なんでうちが叩かれなあかんのやっ!!あんた疫病神ちゃうか!?全く」
ブツブツ言いながらバスに乗り込む静香の後ろをぺったりとくっついてくと、

「おせーよっ未茉!静香っ!何やってんだよ」
待ちくたびれた石井さんからのげきが飛ぶも、
「なんでそんなコソコソ歩いてるのよ。」
存在を消そうとコソコソ歩く未茉を田島は不思議そうに睨むも、

「拙者のことはどうぞお構い無く。」
「はぁ・・・?」
猫背になりながら誰にも目を合わせないように気配を消して小さく屈んで後ろの席に通路を歩き移動すると、

パシッ。と未茉は腕を掴まれると、
「おはよ。どうしたの?」

「しっ・・・!!!翔真!!!」

ガタガタッ!!!
驚きのあまり未茉はひっくり返りそうになると、マイクの隣に座っていた翔真は立ち上がり腕を引っ張り支える。