「とにかくやっ!!話は後で聞いたるからとりあえず着替えやっ!!」
静香に無理矢理上着を引っこ抜かれ下着の上からタンクトップを着せられると、

「む?なんやこれ。」

ジーーッと目を光らす静香は未茉の顎の下の首筋を見つめ、
「むむっ……」
「あ?」
「あ…」
「あ?」
「あーーー!!」

「!?」
静香は震えながら指を指して、未茉の首筋にほんのり赤いアザを見逃さなかった。

「キスマークやっ!!!」
「はっ!?」
「ここに健さんとのキスの痕がついてるやないかいっ!!!」
首筋を指差したまま、静香は声をあげてひっくり返りそうになってる。

「えっ!?キスって痕が残んのかよ!!?」
これにはさすがの未茉も完璧に目が覚めて驚きの声をあげ、
「キスが痕に残るなんて初耳だぜ!?なんで!?今までそんなもん誰にもバレなかったのに!!!」
「アホぉ!!キスマークやっこれはっ!!」

「キスマーク??!」
聞いたこともない単語に未茉は焦るも、静香に指差された場所を鏡で見るとピンク色に内出血のようなアザになっている。

「ぬあんじゃこりゃ・・・」

「裏切り者やっ……」
おそろしや……と静香は震えながら未茉を指差しながら叫んだ。


「それは裏切り者の証やぁぁぁあっ!!!」

裏切り者の証や……証や……証や……と頭の中では静香の鋭く厳しい声がこだました。