よくタオルドライもせずにまだ髪も濡れたまま、身につけるものだけ身につけ、未茉は脱衣室を飛び出した。

ーーーガラッ!!!
彼女が一目散に向かったのは、教員室として借りてる部屋の扉を勢いよく開け放ち、

「白石・・ノックぐらい…」とミーティングをしていた東京男子の工藤監督とサブキャプテンのマイクが言いかけるのを無視し、神崎監督の元へ向かい、


「せんせー健兄とセックスしたの!!?」

「「ぶっ!!はっ!!?」」
お茶を飲んでいた工藤監督とマイクはまさかの突撃に驚いてむせかえる。
「したの!?朝、健兄の部屋から出てきたよねっ!!?」
未茉はお構いなしに驚く神崎監督に詰め寄ると、

「「えっ!!?」」
まさかの発言に驚いて二人は更に腰を抜かしそうになるも、

「はぁ・・。」
神崎監督は頭を抱えてため息ついて座り込むと、
「か…神崎監督今の話は本当ですか?星河の部屋にって…」
もしも本当ならば大変な話だと工藤監督は真意を確かめる。

「本当です。」

「「!?」」
あっさりと認めた工藤とマイクは驚いて立ち上がると、
「やっぱり・・・そうなんだ!?」
みんなが噂してたことが本当なんだと未茉は全く予想すらつかなかった事態に動揺する間もなく、

ポカッ!!!と神崎監督は未茉の頭を軽く殴った。
「いってぇっ!!何す・・」

「工藤監督、健の左腕気づかなかったでしょ?」
言いたくはなかったのにと渋りながら神崎は尋ねた。