「授業だからそういうワケにはいかないのよ……」


先生も困ったように眉を寄せている。


「えへへ……今日もダメだった」


コートから出てきたアマネは今にも泣きだしてしまいそうな顔をしている。


あたしは声をかけるより先にアマネの額に視線を向けた。


数値がまた少し減っているようだ。


チームを敗退へと導いてしまったのだから、仕方ないことだった。


「もうちょっと頑張ってもいいと思うよ?」


思わす、そんなことを言ってしまっていた。


「え?」


アマネが驚いたように目を見開き、あたしを見つめる。


あたしはこんなときいつも『ドンマイ』とか『気にすることないよ』としか言ってこなかった。


でも、数値が見えてしまったら話は別だ。