値札人間

「そうです。友達や、先生。それに知らない人も、全員の額に数字が書かれているように見えるんです」


自分で説明しながら、笑いそうになってしまった。


だって、こんなことありえないのだから。


目の前に座っている先生も困ったように首をかしげている。


「目か脳に異常があるのかもしれませんね。検査してみましょう」


脳という言葉に一瞬恐怖心が湧きあがった。


もし異常があるのが脳だとすれば、簡単な検査が済まなくなるだろう。


それに治るかどうかもわからない。


「お願いします」


あたしは覚悟を決めてそう言ったのだった。