値札人間

「だからあたしも、アンリを捨てる。だってアンリの価値はたったの10だもん」


アマネが目に涙を浮かべて言った。


そして、あたしに背を向けて歩き出す。


「待ってアマネ! 謝るから! だから友達に戻って!」


あたしの叫び声に一瞬アマネが立ち止まった。


しかし、すぐにまた歩き出す。


こちらを振り返ることなく、イブキたちの輪に入っていく。


「嘘だ……こんなの嘘だ! あたしの価値が10なんて信じない!」


気がつけばボロボロと涙がこぼれ出していた。


地面にひざを付き、声をあげて泣く。


「嫌だ! あたしの価値は高いはずなのに、なんで、なんで!!」