値札人間

「あたしだってゴウ君のことが好きだったのに!」


「知ってるよ。だけど、それとこれとは関係ないよね? あたしはイツミの感情に合わせて行動しなきゃいけないの?」


その質問にイツミはうつむいてしまった。


自分がゴウを好きなことと、あたしがゴウと別れたことはなんの関係もない。


そのことにようやく気がついたみたいだ。


「イブキ君だって、あんたばっかり……!」


イツミが怒りを含んだ目をこちらへ向けた。


「イブキとは普通に仲良くなっただけ。あたしは贈り物もなにもしてないよ?」


手作りお菓子を拒否されたイツミとは違ってね?


内心笑いをかみ殺す。


「そういうのが腹立つの! なにもしてないくせに、あたしの好きになった人から好かれてさぁ!!」


ついにイツミが大声をあげた。


我慢してきた感情を吐き出すように、あたしが悪いのだと馬頭する。