値札人間

その言葉に押し合っていた生徒たちが少し後退してスペースができた。


そこから顔をのぞかせ、はにかんだ笑顔を見せるイブキ。


その笑顔に心臓がドクンッ! と大きく高鳴るのがわかった。


「ほ、ほらね。みんな一旦席に戻ろうよ」


心臓のドキドキを隠すために一生懸命みんなを誘導する。


ようやく全員が席に戻りホッと息を吐きだした。


「ありがとう、助かったよ」


イブキが笑顔をあたしへ向けて言った。


その笑顔を見ないようにうつむくあたし。