「あたしはアンリのこと、友達だと思ってた。でも、アンリは違ったんだね」


アマネの言葉が一瞬胸に突き刺さる。


アマネと2人でお昼を食べた時の光景を思い出し、絶句してしまいそうになった。


でも、ここは心を鬼にしなければならない。


「あたしの友達は、あたしが決める」


そう言うと、アマネは大きく息を吸い込んであたしを見据えた。


目には涙が溜まっている。


「つまりそれは……もう、あたしは友達じゃないってことだよね?」


その質問にあたしは肯定も否定もしなかった。


ゴウが隣でジッとあたしのことを見つめているけれど、言ったことを取りやめたりはしない。


ここで優しさを見せてしまえばアンリはきっとまたあたしに頼りはじめることだろう。


「……わかったよ。あたしはアンリと絶交する」


アマネは小さな声でそう言うと、あたしに背を向けて歩きだしたのだった。