値札人間

あたしが話しかけるまでは一匹狼のような雰囲気だったけれど、その皮がはがれて気さくになってきたのがいいのかもしれない。


でも、油断しているとすぐに価値は暴落する。


ヤヨイの周りに集まってくる子たちの数値も、ちゃんと確認しておかないといけない。


「今日はアマネがいなくてつまんないねぇ?」


そう声をかけてきたのはイツミだった。


見るとイツミはニヤついた笑みをこちらへ向けている。


昨日、あの後イツミがなにをしたのかあたしは知らない。


でもきっと、ろくでもないことをしてきたのだろう。


その証拠に、イツミの額の数字はついに1万を切っていたのだ。


これじゃアマネとそう変わらない。


あたしはイツミに返事をすることなく、ヤヨイへ向き直った。


あたしの友達は高い数値じゃなきゃいけない。


もう、イツミにもアマネにも用はない。