値札人間

☆☆☆

吉川南高校のバレー部は県大会などにも出場して好成績を残すくらい、優秀な部活動だった。


先生も熱血的で、体育館内は常に熱気に包まれている。


あたしは体育館を見下ろせる観客席に座り、バレー部の見学をはじめた。


アキホはバレー部のエースで、大声でチーム全員に声をかけている。


汗が床に落ちる度に、腰にひっかけているタオルで床を拭き、また走る。


キュッキュッと体育館の床にシューズがこすれる音。


ボールを打つ音。


選手の息使い。


それらを見ているこちらまで興奮してくる。


試合が進むにつれてあたしは立ち上がり、声を上げて応援するようになっていた。


頑張れー!


頑張れアキホー!


その声に反応してアキホがこちらへ視線を向け、軽く右手を上げてみせる。


この日の試合は、アキホのチームが圧勝した。