だから、言えない



「夜ご飯は食べられましたか?」

と私が聞くと、先輩は頷いた。

「仕事終わった後、その辺でね」

村薗先輩は、
体の右側をこたつにもたれて、
右手で頬杖をつき、
おかきの袋をがさがさ開く私を、
見つめている。

「頂きます!」

私がおかきにかぶりつき、
ぼりぼりいわせている最中も、
いつもの暖かい笑顔で私を見ていた。

「おいしいです!」
「そ。よかった」

先輩は目を細めた。

今日はちょっと
声のボリュームが小さいけど、
疲れたのかな…