だから、言えない



「うんにゃあ?」
「ほら、こことるとね、
ここがこうなって…」

俺はそのスマホを引ったくった。
画面に目をやると、
オセロ対戦をしていたとわかった。

「竹本…お前…なにやってんだよ…」
「あれ?佐山さん!
お疲れ様です!」
「うんにゃあ?
佐山くん、来たの?」

俺は思わず大声で叫びそうになったから、
竹本の手を引いて、
病院の中庭に連れてきてしまった。

「おいっ!!」

ここなら叫んでもいいだろ。

「お前っ!!」
「はい!なんでしょう!」

竹本も負けじと叫び返した。
なんなんだよ、これ。