それから数ヶ月経って、
俺と優は久しぶりに地元へ戻り、
あのいつもの河原に寝そべって
他愛もないことを話した。
「竹本とはどうなんだよ?」
「うーん、毎日幸せ」
「はいはい」
俺達は顔を見合わせて笑った。
優が嬉しいなら、
俺だって嬉しい。
中学のときも、よくこうやって
だらだらくだらない話をして笑ったっけ。
そうだ、中学のときに、
ここであの話をしたんだ。
今思えばしなかったらよかったと
思うけど。
………
「連は、将来なりたいものある?」
「ねぇよ、そんなの。
とりあえず、働けりゃいんじゃね」
「そっか」
「けどな、俺、夢っていっていいのか、
わかんねぇけど…」
「うん、何?」
「なんつーか、その…
いつか好きな女ができたら
そいつと結婚して、
幸せな家庭を作りてぇなって…
あ、悪い。きもいよな、
こんなこと言って」
「ううん。いい夢だよ」
「俺、家族とかいねぇからさ。
家には話す人がいて、
一緒に食事する人がいて、
一緒に寝る人がいて……
そんな将来を時々思い描いたりしてて…
って、俺のキャラじゃねぇよな。
こんなこと言うの」



