だから、言えない





「どうでしたぁ?佐山さん」

塚尾がにやにやしながら、
立ち上がった。

「終わりだ、終わり」
「何がです?」
「全部終わり。
お前もさっさと身を引け」

俺がそう言うと、
全てを悟ったのか、
塚尾が急に真顔になって、
立ち去った。

だけど数分で俺の元へ戻ってくると、
大きなため息をついた。

「ですねぇ。
あの二人、あたしが泊まる部屋で
際どいとこまで
いってましたぁ…」
「二人きりにさせてやれよ」
「はぁ?なんでですか?!」
「いいだろ。
お前は俺が慰めてやっから」
「佐山さんに慰められたくないですー!」

塚尾は頬を膨らませた。

「でも、あたしが佐山さんを
慰めてあげてもいいですけどぉ?」
「んじゃ、
コンビニ行って、酒でも買い込むか」
「賛成でーすっ」