だから、言えない



「なぁ、優。
新しく入ってきた、
竹本とかいうやつ。
なんか、かわいくね?
小さくてちまちましててさ」
「そうかもね」

連には、
俺とことちゃんの関係は何も言わなかった。
そもそも、
俺達はお互いのことをあまり話さない。
かといって、
上部だけの友達というわけでもなかった。

「優はあぁいう子、
タイプじゃねぇの?
彼女に似てない?」
「彼女っていつの?」
「え?ミキちゃんって子」
「あー、前の前の子ね。
似てないと思うけど」
「は?!前の前?
優、また1ヶ月で別れたのかよ?」
「向こうから別れようって
言ってくるんだよ」
「お前、今まで何人と付き合った?」
「覚えてないよ」
「まじかよ。
告られたからって
誰とでも付き合うのやめろよ。
大学入ってから、
ずっとそんな感じじゃねぇか?」

確かに、そうだった。
だけど俺が彼女を作るのは、
好きだからじゃない。
だって、俺が好きなのは
ことちゃんだけだから。

「どうしてもって、皆言うからね。
付き合ってることを
口外しないならいいよって、
とりあえず彼氏になってみるけど、
すぐふられちゃうんだよね、俺」
「とりあえずなら
そうなるだろうな。
でも、もうやめた方がいんじゃね?
そんな意味ねぇこと」
「まぁ…そうかもね」


そして……
連がことちゃんを好きだと、
俺に告白してきたのは、
この会話をしてから一年経った頃。