そして、その日から三年、
ことちゃんと会うことはなかったけど、
俺は高校生になっても、
中学生の吹奏楽コンクールには
ことちゃんを見に行ったりした。
あの可愛かったことちゃんは、
三年生になるころには、
だいぶお姉さんになって、
ソロを吹くまでに成長していた。
俺はそれを見て、
ちょっと泣きそうになった。
昔、家の屋根の下に巣を作ったつばめのひなが、
飛べるようになって、
もう帰ってこなくなった
あのときの気持ちに似て…
そんなことちゃんが、
俺を追いかけて
トランペットを吹いているなら、
俺はそれをやめるわけにはいかなかったけど…



