だから、言えない



下駄からスリッパに履き替えるとき、
振り替えってあの三人を見てみた。

皆真剣な顔で何かを話してるけど、
一体何なんだろう…

私だけが知らない
何かがあるんだろうか。

それに…
村薗先輩は
なんで私なんかにキスしたんだろう…





「あーぁ、お腹すいちゃった。
ご飯楽しみですねぇ」

塚尾さんはそう言って、
部屋の鍵をかけた。

夕食は社長が泊まる部屋で食べるため、
私たちは一つ下の階に
おりなければならないのだ。

「ねぇ…さっきのどうなったの?
何話したの?」

私がそう聞くと塚尾さんがくすっと笑った。

「竹本さんには何も言いませんよ」
「えー、なんで?」
「竹本さん、もう信用できないですもん。
村薗さんに言っちゃったんですよね?
ホテルの写真のこと」

あ、確かに、
勢いで言っちゃったな…

「お陰であたし、
村薗さんに怒られちゃいましたよ。
勝手に見せるなって」

塚尾さんはふんっと鼻をならした。