四人ともしばらく黙っていたけど、
突然佐山さんが私の手をとって、
引き寄せた。
そして、私の浴衣の帯のねじれを
直そうとしながらこう言った。
「竹本と塚尾は戻れ。
俺は優に話がある…。
おい、竹本、これ、なおんねぇぞ」
佐山さんが帯を引っ張った。
「一回ほどかないといけないと思うので、
後で直しておきます。
すみません」
佐山さんは帯から手を離した。
村薗先輩を見ると、
無表情で池の方を見ている。
「じゃ、竹本さん、行きましょ」
塚尾さんがそう言うと、
村薗先輩が塚尾さんを止めた。
「塚尾さんはここに残ってくれる?
色々言いたいことがあるからね」
「もちろん、いいですよ」
塚尾さんは嬉しそうに
先輩の浴衣の袖を掴んだ。
私は手の甲で涙を拭うと、
三人を残してその場を後にした。



