そして、先輩は
もう片方の手を
私の中の腰に当てると、
ぐいっと引き寄せて、
私たちの体はぴったりと密着した。
先輩がどういうつもりで
こんなことをしてるのかは知らないけど、
私はとても嬉しくて、幸せだった。
私…あの村薗先輩に、
キスされてる……
ちょうどそのとき、
下駄の音が
私たちの近くで止まったことに気づいた。
「ふーん。そういうことですかぁ」
後ろから聞こえてきたのは
よく知ってる声だったから
私は慌てて村薗先輩から離れた。
「優、お前まさか…」
見られた…
村薗先輩と、キスしてるとこ…
佐山さんと塚尾さんに…
浴衣姿の佐山さんは腕を組んで、
村薗先輩だけを見ている。
「連…
違う…これは…」
村薗先輩はどこか焦ったような声で
そう言った。
「村薗さん、あたしが言ったこと、
忘れちゃいました?」
ピンクの浴衣を着て、
髪をお団子にしている塚尾さんが、
村薗先輩に近づいた。
「……。」



